2021年2月22日月曜日

博学連携授業

 3年生の美術で、博学連携の授業を行いました。(4クラス全てのクラスで行っていただきました)

 3年生の美術の時間に、米沢博物館の学芸員である花田先生、遠藤先生をお迎えし、授業を行っていただきました。

 今回は、鑑賞の授業でしたが、米沢市出身の有名な彫刻家「桜井祐一」先生の作品を鑑賞する授業を仕組んでもらいました。

 本校の昇降口には桜井先生の大きなレリーフが展示されています。また、学校のすぐそばの住之江橋にも見事な作品が設置されています。




 住之江橋に設置してある桜井さんの4つの作品  



 今回は、事前に桜井先生の作品鑑賞を行うことを知らせ、上記2つの場所にある作品について、感想を書かせるなど、学習の導入を行い、興味関心を高めながら本番の授業を迎えました。

アンケートの結果は「意識して見たことがなかった」⇒ 多かった

指導者の願い ⇒「作品を風景の一部として見てほしくない」

       ⇒「米澤出身の有名な彫刻家の作品を知らないまま卒業してほしくない」

 であれば、身近な作品以外で桜井さんが制作した、木彫・塑像作品をじっくり鑑賞させたいと考えました。

 授業では、学芸員さんが桜井先生の7体の作品を持ち込み、鑑賞しながら自分が「気に入った作品」を選び、気に入った理由を発表するという授業にしました。

 鑑賞後、気に入った作品を選び「気に入った理由」や「その作品で作者が表現したかったものやこと」は何なのかを追究し「そう思った理由」を記しました。

 この一連の流れの中で、学芸員さんからは「実に発想が豊かで、大変うなずける、見事な鑑賞」と絶賛されていました。「物の見方、考え方、解釈に優れている生徒さんが非常に多い」と話されていたとのことです。

 実際の授業では、時間の関係で「似たような内容の人は座ってね・・・」という指示が出されましたが、ほとんどの人が、自分の考えをみんなに聞いてほしいと欲するように、座ることが珍しくなるくらい、たくさんの考え、意見を発表し合いました。(すごいね!さすが3年生です)







 途中、学芸員さんからつぎのような解説がありました。

 ・桜井先生の作品に裸体が多いのは、人間の生命感をストレートに表したかったから。

  桜井本人は、体が弱かったから「生」に対しての執着が強かった。

  また、服を着ていることで、場所や時間等が限定された作品となってしまうため

 ・ひねりの多いポーズがあるのは、動作の一瞬切り取り、生きている時間の流れをそこに  

  表現したかったから。(動いている=生きているということ)










 授業を終えての感想から

 ・作品のテーマが込められたメッセージはそのまま作者の人生や憧れ、理想なのではないか

 ・形を残す美術作品は娯楽とかではなく、生きたメッセージであり、それを鑑賞することは時空を超えて作者と対話する事だと考えた。

 ・美術作品を通して、今はいない人や話したことのない人の考えや気持ちを読み取ること  ができる。そのことを3年間学んできたことになると考えると、「すごいなあ」と思った。

 ・鑑賞の授業で友達の考えを聞くことで新しい発見につながることが分かった。

 ・学芸員さんのお話は、大変意味深いと思った

 ・彫塑は材料が変わると、見た目はもちろんだが、感じられるものも変わる。

 ・桜井さんは自分自身の生きている証を作品に賭けていて、一つ一つの作品にメッセージが込められているのだなあと思った。

 ・自分も何かに全力で熱心になれるものを美術の世界を通して見つけていきたい

 ・日常の何気ない瞬間で命の大切さや奇跡を感じられる瞬間がたくさんあるのだなあ。桜井さんはそう長く生きられないとわかり、作品の人物に自分のこれからの人生をたくそうとしたのではないかと考えた。

 おいでいただいた2人の学芸員さんから、「質の高い鑑賞の学び」ができていると、大変なお褒めの言葉をいただきました。様々な学校に出向いている方々のお言葉ですから、その価値は相当なものです。 ぜひ自信にしてもらいたいと思います。

 全員たくさんの感想を書いてくれましたが、どれもレベルの高い、内容で驚きました。さすが3年生です。3年間の美術の授業の積み上げのみならず、全ての学習の成果が表れているすばらしい感想であると感じました。

 授業や終わった後の感想から「3年間、立派に成長したなあ」と思いました。また、「だから学習って必要なのだな」と実感しました。